パイロットの大学は難関大学?大卒以外でもなれるってマジ?

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パイロットは高い学歴が多いイメージではないでしょうか。

収入もさることながら、難しい試験や飛行の勉強など、世間では勉強ができるいい大学の卒業生がパイロットをしているイメージをお持ちの方も多いと思います。

パイロットになるにはいい大学にいかなければならないのでしょうか。

いいえ、多くは難関大学を卒業していますが、パイロットの中には高卒の人もいます。

今回はパイロットの学歴の本当の所を現役機長の空おじさんが解説します。

パイロットの出身大学は?

実際のところパイロットの学歴は様々です。

高学歴の人もいれば、高卒の人もいます。

中卒の人では私の周りではいません。

実際に働いている機長、副操縦士の私の見解をお伝えします。

超高学歴の人

ここでは東大、京大や海外の有名大学の人が超高学歴とします。

そのような超高学歴の人は、全体の1割程度です。

そして殆どの人が自社養成(会社が訓練費と給料を払って養成するコース)出身です。

あまり割合が多くない理由としては、そもそも超学歴の人の母数が少ないというのがあります。

ただし自社養成というステージでは、学力が高ければ採用試験の筆記試験でアドバンテージになるでしょう。

しかし、自社養成においては学力のみならず適正や、厳しい身体検査も重視されますのでその中で超高学歴の人でも振り分けられてしまう人も少なからずいます。

高学歴

ここでは国公立大学や、早慶、MARCH等を高学歴とします。

大手航空会社では、70%程度のパイロットが高学歴に該当します。

それは、自社養成または航空大学校の卒業者が多いからです。

大手航空会社以外では、全体の50%程度の人が高学歴に該当します。

理由としては、大学養成や自衛隊の方も一定の割合を占めているからです。

私見ですが、この学歴の層がパイロットでは一番多いです。

難関大学以外の大卒

大手では全体の10%、それ以外の航空会社では全体の30%程度です。

ただしこの中で、殆どの人は2010年台に幾つも設立された大学のパイロットコース出身の方が多いです。

実はこの大学のパイロットコースが現在ではパイロットになるための近道です。

ただし医学部と同じくらいの学費がかかります。

この大学のパイロットコースについては別の記事で解説します。

また、航空大学校、自社養成の方でもこの大学層の人は少数ですがいます。

大卒以外でもパイロットになれる

高卒のパイロットは全体の10%弱です。

この中で殆どの人は自衛隊を退職され、航空会社に入社した人です。

自衛隊には、航空学生というものがあり、高校を卒業して自衛隊に入ります。

その為自衛隊でパイロットになる場合は、大学を卒業する必要がないケースがあるからです。

自衛隊などの軍関連出身の人を除いた場合、大学を卒業していない人は、私の知っている範囲では殆どいません。

その理由としては、パイロットになるための主要な方法である、航空大学校受験には大学に2年以上在籍が必要なこと、自社養成も大学卒業をした人が殆どを占めること、大学のパイロットコースの人数が増えてきているからと言えます。

パイロットになるために学歴は必須?

現役で働いているパイロットの学歴からすると、自衛官を志す場合を除き大学は卒業した方がいい、と言えます。

特にパイロットを目指す場合には、上記であげた高学歴と言える大学以上に行くに越したことはない、と言えます。

パイロットになるまでには努力の積み重ねであり、なった後も努力の連続です。

高学歴ではなく必須な事がある!

入るのが難しい大学に入ることは、学歴の価値よりも、そこに入り結果を出す為の努力をしたという事実と努力をする習慣が後々、パイロットになることに繋がります。

その習慣がついている人が多いのが、ある程度の学歴を持つ人と言えるのではないでしょうか。

しかし、高学歴だから必ずパイロットになれるという訳でもありません。

適正という部分はどうしても測りきれないものです。

初期訓練で小型機に初めて乗って、1週間も経たないうちに、あれ?全然うまく飛ばせないぞ・・・。となって、1ヶ月も経たないうちに離脱してしまう人も必ずいます。

高学歴だと操縦が上手い?

学歴と操縦のうまさは全く関係ありません。

高学歴だからパイロットとして優秀という訳でもありません。

個人の感覚ですが、大学パイロットコース卒業の人達は若さもあり操縦が非常にうまく、技量や知識の吸収は高学歴の人に全く劣りません。

また、自衛隊出身の人は生死をかける前提で操縦をしてきた為、操縦技術では圧倒的にアドバンテージがあります。

機長になるには学歴は関係ない

一方パイロットを志す人には先の話になりますが、パイロットとして一定の経験を積んだ後、機長昇格訓練があります。

殆どの副操縦士は機長昇格を目標に日々のフライトに臨みますが、機長昇格訓練で成果が出せるか否かは学歴は1%も関係なくなります。

パイロットの大学まとめ

パイロットの大学についてご紹介しました。

  • 大卒以外でもなれる。
  • 難関大学卒であっても必ずなれる訳ではない。
  • 学歴とパイロットとしての優秀さは関係ない。

パイロットになるためには、適正や身体的要素も絡んでくるため、運の部分がかなりあります。

なお、パイロットになるまでにかかる学費はこちらでまとめています。

必ずパイロットになれる学歴は存在しませんし、自分の目標に向かって自分自身ができることを日々積み重ねて、後は運命に身を委ねるしかないでしょう。

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